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KAI、一部車両をミャンマー国鉄に譲渡

Mr02         画像はイメージです(笑)この車両、まさかまだ名古屋港で塩漬け?

本日18日からジョグジャで開催中のASEAN鉄道事業者会議にて、来年度より、客車約600両あまり(一部では機関車もという噂)をミャンマー国鉄に譲渡することが発表されました。この会議はASEAN地区の鉄道事業者、インドネシアのKAI、マレーシアのKTM、タイ国鉄SRT、ベトナム国鉄、ミャンマー国鉄、カンボジア国鉄(ポイペドのタイ国境との間が復旧しましたね!!)、それにラオス国鉄(現状友好橋の上+αだけですけど、参加意義あるのか??)の代表者が集まる会議で、今年で38回目。ASEANを名乗っているわりに、フィリピン国鉄PNRは蚊帳の外なんですね・・・。なお、インドネシアからはKAIと共にKCJ、KCIC(やっぱりか!)の代表者も参加しているようです。

内容の詳細は以下のページもご参照ください。
会議の情報はこちら
http://regional.kompas.com/read/2016/10/18/14030321/7.perusahaan.operator.kereta.api.se-asean.bertemu.di.yogyakarta
車両譲渡に関する情報はこちら
http://finance.detik.com/read/2016/10/18/182828/3323727/4/indonesia-akan-ekspor-600-gerbong-kereta-bekas-untuk-dioperasikan-di-myanmar
いつもお世話になっておりますKaoriNusantara様のページ
https://www.kaorinusantara.or.id/newsline/62341/kai-siap-kirimkan-armada-keretanya-ke-myanmar

さて、掲題の件ですが、600両も譲渡してしまって大丈夫なのかよ・・・というのが率直な感想ですね。そして日本からの中古輸入禁止!!なんている割にはボロ客車を他国に売りつけるなんて矛盾してない?と思ったり(笑)

INKAは今後、数年間で438両の客車新造(K3:143両、K1:210両、K3身障者対応7両、M1:32両、KMP3:7両、P1:39両)【※以前の更新で下線部の両数をカウントを失念しておりました。お詫び申し上げます。】、またCC206型機関車は二次投入車の50両も既に出そろい150両の陣容(ジャワ111両、スマトラ39両)となっています。ですので、単純計算では全く600両に届かず、貨物、旅客列車共に増発が急務ですから、新造分をそのまま譲渡できるわけもなく、この600両という数字は果たしてどこから出てきたものなのか、かなり怪しいところではあります。

また、K3 16の座席問題ですが、現状座席定員80名(新製冷房車のK3 10~15と同じ席数です)で設計されているところ、今後54名(もはやEkonomiじゃないじゃねぇか!K2でも64名)に変更する模様です。こうなると、製造両数も変更となる可能性もあり、この600両という数字はあくまでも、暫定的なものなのではないでしょうか。そもそも国と国のやり取りなんて、情勢変化でいくらでも白紙に戻ることだってあるわけですし。

なお、譲渡対象は1977~1978年製のCC201(仮に機関車も譲渡される場合)及び車齢20年以上の客車とのことですので、譲渡されるのはいずれにせよ客車が中心になると思われます。Ekonomi,Bisnis,Eksektifと雑多な客車が譲渡されるのでしょうけど、家庭用冷房を使用した簡易冷改車どうするのよ・・・。さすがにあれはそのなぁ。まま売ってはダメでしょ。マジで燃えますよ・・・。と言っても、たぶんそのまま売りつけるのでしょう(笑)Eksektif車は元青胴K1を中心になるでしょうから、今のうちが乗り収め、撮り収めになるでしょう。

しかし、それにしても面白い展開になってきましたね。ミャンマー民主化の代名詞と化しているアウンサンスーチー(による傀儡)政権ですが、蓋を開けてみれば、中韓頼みで、なかなか閉口させられます(鉄道趣味的には軍事政権下の方が面白味があったのでは?)が、インドネシアにまで触手を伸ばすとは、もはや何が何だか・・・。@o@ このなりふり構わぬ鉄道外交の世界に切りこんで行かれようとしている落花生。さまには頭が下がります!!そしてINKA客車と日本製気動車の叶わなかった組み合わせがかの地で実現するとは!!

ちなみに数日前にはINKAがバングラディッシュに引き続き、ネパール向け機関車及びスリランカ向け気動車の製造を受注したと報じられています。
http://bisniskeuangan.kompas.com/read/2016/10/15/110000326/inka.teken.mou.pengadaan.lokomotif.di.nepal

さらに、今回会議に参加していないPNRですが、どうやらこちらも当地のCC201を狙っているとの噂もあります。とはいえ、新大統領就任後のあの国の状況では、なおさらPNRへの予算付けなど、絶望的でしょうから、こちらは構想だけで終わりそうな気もします。ドゥテルテの動きを見ていると、まるでジャイアンの着ぐるみを着たジョコウィです。

ここのところインドネシアに張り付きっぱなしで、日本にすらロクに戻れていないのですが、行きたい国がどんどん増えていきます・・・。僻んでばかりいても仕方がないですので、ジョグジャでのASEAN鉄道事業者会議開催にかこつけて、ちょっぴり、PCの中にあった手持ち画像で今夜は過去の思い出に浸ってみることにして、お開きとします。

Srt04       フアランポーンの大屋根の下に発着する郷愁そそる日本スタイルの客車
       (いよいよ駅が先に消えるか、客車が先に消えるか、という頃合いです)
Srt02           もはや言わずもがな、チェンマイ→バンコク栄光の14列車           
              (まもなく中車製新型車に置き換えですね・・・)
Laos           ラオス側タナレンに到着したキハ20似の日本製気動車
           (どうみてもタイ国鉄ですが、ラオス唯一の駅!!
                   とりあえずヴィエンチャン市内までの延伸を。)

Kmt02     KTM Commuterの南ア製他のボロ電車も中国勢に押されて今や風前の灯
Kmt04             初代ETSにはロテム製を導入するも残念な結果に。
   (電化区間は破竹の勢いで拡大、そしてあっという間に中国の手中に・・・)
Kmt01              今はなき、シンガポール、タンジョンパガー駅
       (この駅のボロさ、ショボさをみて、当時はやっぱインドネシアすげぇ!
                   と思ったものでしたが、ETSが出来て完全に負けた・・・)

KMTだけ、日本車画像がないですが、14系はまだまだ運行中ですよ。かくいう私も未乗なわけで、早く乗らねば!!

で、今回参加していないPNR。とりあえず頑張って下さい、としか言いようがありませんね。ちょっと組織として崩壊してますわ。
Pnr01        キハ52と203の共演はほんのわずかな期間に終わりましたね・・・
                     キハ52の復帰は絶望的か。
Pnr02           毎日がCC201による203系配給状態のPNRなのですが、
      まずはしっかり予算付けてまともにメンテナンスが出来るようにならないと。


ベトナムとカンボジアは、入国したものの、手持ち画像がないので割愛。

で、パスポートにスタンプすら押されていないのが、やっぱりミャンマー・・・。
Mr01              インセン?いや、こりゃ伊勢市じゃないか(爆)

来年の目標はミャンマー上陸しかないですな!!

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